マイナンバーカードの取得を強く求める政府 本当の狙いはどこに

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神里達博の「月刊安心新聞+」

かみさと・たつひろ

1967年生まれ。千葉大学大学院教授。本社客員論説委員。専門は科学史、科学技術社会論。著書に「リスクの正体」など

 先月はマイナンバー制度を扱ったが、読者からの反響も大きかったので、引き続きこの問題を考えてみたい。今月はマイナンバーカードを中心に検討することにしよう。

 まず、マイナンバー制度も含め、国民を番号で統一的に管理するテクノロジーには、大きく二つの側面があることを確認しておきたい。それは、「識別」と「認証」である。

 前者は、先月述べた通りマイナンバー自体の役割であり、国民一人一人に重複のない番号を一意的に割り付けることで実現している。また後者は、個々人が自分が誰であるかを証明する仕組みのことである。

 従来、認証は「アナログな」IDカードを使うのが普通であった。日本で最も普及している本人確認は、運転免許証によるものだろう。

 また一般に、識別番号のみで…

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