どんな昨日も、きょうにつながっている 山本草太「いまは楽しい」

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山下弘展

 いま、「スケートが楽しい」と言う。練習でも、試合でも、滑っているときは必死でも、滑り終わると、楽しい。

 フィギュアスケート男子シングルの山本草太(中京大)は、グランプリ(GP)シリーズの第3戦フランス杯で総合2位に入ると、第5戦NHK杯ではショートプログラム(SP)で自己ベストを3年ぶりに更新して1位。

 フリーでは宇野昌磨(トヨタ自動車)に逆転を許したが、総合2位になり、シニア転向後初となるGPファイナル(12月、イタリア・トリノ)への進出を決めた。

 「本当に、出場できるだけですごくうれしい。懐かしい気持ちというか、またこうやって世界の舞台で、ジュニアでは経験しましたけど、シニアではなかなかそういった試合に出場することができなかったので」

 19日、NHK杯のフリーを終えた後、GPファイナルへの思いを聞かれると、こう答えた。

 ジュニア時代から将来を嘱望されていた選手だ。

 ユース五輪優勝(2015~16シーズン)、世界ジュニア選手権3位(2014~15シーズン)、そしてジュニアGPファイナルには2度出場し、2位(14年)、3位(15年)と輝かしい実績を誇る。

 細身で長い手足は、リンクに…

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