第6回BTSから考える「男らしさ」の新時代 過ちを認め、学び、変化する
韓国のアイドルグループ「BTS」は、「強くあれ」「弱音を吐くな」といった旧来の「男らしさ」とは逆に、弱さや過ちを認め、互いにいたわり、成長する姿を見せてきました。思うようにならない社会の中で、「もっと自分を大切にしていい、愛していい」というメッセージが支持されているとエッセイストの小島慶子さんは言います。BTSが示した新しい男性像について聞きました。
――小島さんは、2021年にBTSに深くハマる、いわゆる「沼落ち」をしたそうですね。
きっかけは、国連本部でBTSがスピーチしたことでした。過去の演説も検索し、世界中の若者に向けて、「失敗も含めて自分を受け入れて愛そう」「自分のことを話そう」と呼びかける18年のユニセフでの演説に深く共感しました。
人生でアイドルにハマったことは一度もなく、「韓流を好きになるなんて、イタイおばさんのすることだ」とすら考えていました。まさに女性蔑視の考えでした。
女子が熱狂するものには価値がない?
――私も同じです。1年前からBTSが好きになり、自分の偏見に気づきました。
「アイドルやファンがバカに…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
- 【視点】
僕はBTSについてあまり知らないのですが、その魅力が伝わるだけではなく、ジェンダー平等が求められる社会で、彼らの言動がいかに意義があるものかよく理解できる小島慶子さんのインタビューでした。個人的に興味深かったのは、「BTSは「Love My
…続きを読む
Think Gender
男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]