ヘルソン州で親ロシア派幹部が交通事故死か 「住民避難」を主導

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 ウクライナ軍が領土奪還に向けて攻勢を強め、緊張が高まる南部ヘルソン州で9日、ロシア国営メディアなどが地元の親ロシア派幹部が交通事故に巻き込まれて死亡したと伝えた。幹部はウクライナ軍が州都ヘルソン市に迫ったとして、同市を含むドニプロ川西岸地域からロシア軍支配地やクリミア半島などへの移住を進める「住民避難」を主導しており、その急死をめぐって情報が交錯した。

 死亡したとされたのは、ロシア軍占領下のヘルソン州で「州知事代理」を名乗るキリル・ストレモウソフ氏。SNSを駆使して親ロシア派の主張を展開することで知られ、9月にプーチン政権が強行したロシアへの併合を問う「住民投票」も積極的に進めた。一方で「住民避難」をめぐっては「ロシア軍は間もなく撤退する」とも発言し、さまざまな臆測を呼んだ。

 9日、当初はロシア・メディアが親ロシア派の情報としてストレモウソフ氏の急死を報道。本人のSNSには一時「死亡は確認されていない」とのメッセージも掲載されたが、そのわずか10分後に「ヘルソン州知事」を名乗る別の親ロシア派幹部が自分のSNSに哀悼のビデオメッセージを投稿した。事故の詳細は明らかにされていない。

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