覆面作家の雨穴さん、ベストセラー続々 編集者も知らないその素顔

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田中ゑれ奈
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 のっぺりとした白いお面に、機械で変換されたハイトーンボイス。覆面作家・雨穴(うけつ)さんによる初の書き下ろし長編『変な絵』(双葉社)が今、文芸のジャンルを越えて注目を集めている。担当編集者でさえその素顔を知らないという「異形」の作家は、いかにして生まれたのか。

 名前も年齢も性別も非公開。Webライター兼YouTuberとして、ホラーテイストの創作記事や動画を発表してきた。昨年、初の書籍化を果たした『変な家』(飛鳥新社)は電子版をあわせて累計40万部超のベストセラーとなり、映画化が決定。2作目となる今回も、発売から12日で累計20万部と、新人としては異例のヒットを飛ばしている。

 怪異さながらの容姿とは裏腹に、サザンオールスターズの大ファン。「子供の頃は桑田佳祐さんになりたかった。ただ成長するうち、自分は桑田さんとは正反対で、クラスの中心にいる明るい人気者にはなれないと自覚しまして」。それならばとあえて違う方向をめざした「逆張り」が、今のスタイルをつくり上げていった。

 別名義での漫画家としての活動を経て、2018年にWebメディア「オモコロ」でライターとしてデビューした。他のライターが「おもしろ」を追求するなかであえてホラーを選んだのは、「自分はお笑いの才能がないなと思って」。またもや、逆張り? 「いつもそうです」と雨穴さん。

独特なスタイルで人気を集めている雨穴さん。記事後半では、自身を反映しているというお気に入りのキャラクターや、ジャンルを越えた表現活動の中で大切にしているものについて語ります。

 「間取り」が謎解きのカギを…

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    金澤ひかり
    (withnews編集部=若者、ネット)
    2022年11月10日11時31分 投稿
    【視点】

    雨穴さんの記事は、「オモコロ」で何本も拝読しました。同じくウェブメディアの世界に身を置く人間として、最後の「」に大きく頷きました。 《「結果よりもやっぱり一番は自由な表現、それをずっと持っていたいなと思っています」」》 ウェブメ

    …続きを読む