韓国へ渡った日本人女性信者の今 「生活苦、少なくない」との証言も

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 8月18日、3千人を超える日本人が韓国・ソウル中心部の光化門に集まった。

 いずれも韓国に住む「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の信者で、日本のメディアが教団への「歪曲(わいきょく)・偏向報道」を続けているとする抗議集会。「信仰の自由を尊重せよ」などと日本語と韓国語で書かれたプラカードを掲げ、周辺をデモ行進した。

 信者たちは、記者団の問いかけには口を閉ざしたままだった。

 1週間後の25日、ソウルの日本大使館に1通の手紙が届いた。全羅南道(チョルラナムド)の都市の消印があり、差出人の個人名はない。日付は18日。抗議集会と同じ日だった。

 集会と同じ主張を込めた「嘆願書」だった。信者として韓国人男性と結婚し、韓国で暮らす日本人女性の暮らしぶりが少しだけ、紹介されていた。日本から韓国に渡った女性は6千人ほどいること、そのうち300人が奉仕活動や「親孝行」などで自治体で表彰を受けたこと、などだった。韓国在住の日本人女性信者が受け取った表彰状は延べ1400通ほどになるともされ、日本メディアがこうした暮らしぶりを無視し、歪曲(わいきょく)した報道を続けているとしている。

 ほかにも、脱会させようとする家族や弁護士らの活動をさすとみられる「強制改宗を迫られてきた」との訴えや「日本に一時帰国すると監禁されて人権弾圧を受けた」といった教団の主張と同じ内容も記されていた。

週末ごとに奉仕活動 同じデザインの指輪つけ

 教団は、韓国には約1万人の日本人信者がいると説明する。キリスト教信者が人口の3割弱を占め、新興宗教にとって布教への厚い壁がある韓国では、教団の活発な布教活動の様子は聞こえてこない。

 日本人信者は韓国でどんな生活を送っているのか。

 かつて教団で創始者の故・文…

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