高専8校が共同開発の衛星も搭載 イプシロン失敗「リベンジしたい」

鈴木芳美
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 高知高専や香川高専、新居浜高専(愛媛)など全国の高等専門学校8校が共同開発した超小型衛星「KOSEN―2」の打ち上げが12日にあった。鹿児島県宇宙航空研究開発機構(JAXA)の内之浦宇宙空間観測所から、固体燃料ロケット「イプシロン」6号機に搭載されて飛び立ったが、打ち上げに失敗した。

 衛星は縦横約10センチ、高さ約20センチ。アンテナの長さは65センチほどだが、巻き尺のように衛星に収納されていて、宇宙空間で地上からの信号を受けて展開する。

 高知高専によると、この衛星は昨年11月に打ち上げられた「KOSEN―1」で培われた衛星開発のノウハウを継承し、海洋観測データ収集技術の実証をする予定だった。宇宙科学研究部の学生がアンテナの基本設計をしたという。

 打ち上げ前の取材に、宇宙科学研究部の杉本吟我部長(3年)は「自分たちが手がけたものが宇宙に行くのを見てみたい」と楽しみにしていた。

 指導した高知高専の今井一雅客員教授は現地で打ち上げを見守ったが、「大変に残念。宇宙開発はいろいろな失敗があって成功がある。2年後の打ち上げを目指し香川高専を中心に開発する予定のKOSEN―3に、これまでの技術を生かし、リベンジしたい」と話した。(鈴木芳美)

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