目指すは「くだらなさ」の頂上 技術を駆使、町工場が求める「プッ」

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荻野好弘

 町工場が「プッ」と笑えるモノづくりを競いあう「くだらないものグランプリ」が15日、愛知県で開かれる。3回目となる今回のテーマは「くだらなさをただ極める!」。自慢の技術を駆使し、たどりついた「くだらなさ」とは――。

 グランプリはオンラインで配信。視聴者が「一番くだらない」と思った作品に投票し、優勝を決める。新型コロナ禍で、技術力などをPRする場の展示会が相次いで中止となったが、「笑えるモノでも作って、元気になるか」との中小企業経営者たちの会話をきっかけに、2年前に始まった。

 今回は愛知を中心に大阪、東京、富山、岐阜の5都府県から、金属や樹脂の加工技術などにたけた21社がエントリーした。

大人むけの「ほじ」

 金属パイプ部品をつくるマルハチ工業(愛知県一宮市)は「ほじぱっくん」を出品。鉄を円柱状(直径7ミリ、長さ16ミリ)に加工し、3Dプリンターで作った樹脂の指先に取り付けた。鼻をほじるためのアイテムだ。社長の田中好江さん(37)と営業部長の隆介さん(33)夫妻は2児の親で、3歳の長男が鼻をほじるのを見て、隆介さんが思いついたという。

 表面に凹凸をつけた先端を鼻の穴へ入れ、ゆっくり回すと「鼻くそがひっかかり、しっかり取れる」。「大人向け」だといい、好江さんは「子どもには使わせません」。

メリケンサックで恋人気分?「照れました」

 金型製造のフジタ(富山県高岡市)は「LOVE LOVE メリケンサック」で勝負する。

 けんかの道具ではない。指を…

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