ウクライナの穀物輸出、意外にも順調 ロシアの妨害目立たず
国連やトルコの仲介で8月に再開されたウクライナからの穀物輸出が、ことのほか順調だ。懸念されたロシア側の妨害は小規模にとどまり、港には活気が戻りつつある。食糧危機への懸念は薄らぎ、ウクライナ経済の回復につながるのでは、との期待も出ている。
黒海に面したウクライナ南部のオデーサは、ロシア帝国時代から交易で栄え、その富を背景に文化都市として発展、詩人プーシキンらが活躍した。その郊外の貿易拠点、チョルノモルスク港の検問所前で男性2人が地べたに座り、昼間から缶ビールを飲んでいる。船への穀物積み込みを待つトラックの運転手らだ。
「前回は5日待った。今回は今日で4日目。戦争前は待ってもせいぜい2日だったが」。地元出身のウラジーミルさん(57)がぼやく。「着いた時には船がいたのに、積み込む前に出て行っちゃった」と、中部キロボフラードから来たバディムさん(47)。
この港は、穀物輸出の再開に伴ってオデーサ周辺で開港した3港の一つ。8月19日に開港するや否や、待ち構えていた国内各地のトラックが、輸出用の小麦やトウモロコシ、ヒマワリの種を載せて殺到した。積み込みが間に合わず、港周辺ではトラックの大行列がとぐろを巻く。
その最後尾近くでは、ガスコンロで鶏の唐揚げを用意しつつ、5人の男がウォッカで宴会中。中南部ザポリージャから5台連ねて来た。「200台待つうちの165番目だ」とアレクサンドルさん(39)。「言葉を交わしたからには、飲まずには帰さないぞ。明日の朝まで一緒にやるか」
国土の7割を農地が占め、「…
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