中国の鉄道時刻表は廃刊、それを日本で同人誌に どんどん厚さが…

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聞き手・吉岡桂子
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 広い国土を縦横に走る中国の鉄道網。そのダイヤを示す鉄道時刻表は、中国ではデジタル化されてしまいましたが、日本語の同人誌として出版を続ける愛好家が日本にいます。日本のJRやJTBの時刻表と同じB5サイズで、毎年2回の発刊が続きます。「中国鉄道時刻研究会」を2014年に立ち上げた団体職員何玏(かろく)さん(31)と会社員のtwinrailさん(29)にききました。

 日本の新幹線と中国の高速鉄道、どちらが魅力的ですか。

中国鉄道時刻研究会

何玏(31)、twinrail(29)が東京大学で出会い、2013年に創設。デジタル化された中国の時刻表を、14年から同人誌として日本語で作成している。編集メンバーは14人。 時刻表には、中国での鉄道旅行指南や乗車ルポも掲載している。https://shikebiao.info/別ウインドウで開きます

現地では廃刊になったのに、なぜ

 ――中国では、60年の歴史を持つ時刻表「全国鉄路旅客列車時刻表」(中国鉄道出版社)が16年に事実上、廃刊となりました。なぜ、日本で作り続けているのですか。

 twinrail(以下t) 時刻表を眺めているだけでも旅情がわいてくる。雄大な中国の鉄道を多くの日本人に楽しんでほしいと、大学生だった14年に研究会を立ち上げました。

 何玏(以下何) 専門は都市交通システムなのですが、本としての時刻表には、全体を見渡せる俯瞰(ふかん)性、一覧性があります。鉄道のネットワーク全体が理解でき、列車選びや乗り換えに便利です。旅の目的にあわせて予定も組めます。価値があると思います。

 ――第1号が14年夏号でした。最新号にあたる22年春号で9刊になります。時刻表から見ると、この8年で何が変わりましたか。

 t なんといってもページ数…

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