JOC前会長の竹田恒和氏を任意聴取 五輪汚職事件で東京地検
東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地検特捜部が、大会組織委員会の副会長を務めた竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)前会長(74)から任意で事情聴取したことが、関係者への取材でわかった。
大会スポンサーの選定をめぐって受託収賄容疑で逮捕した組織委元理事・高橋治之容疑者(78)について、理事になった経緯や職務を確認するなどしたとみられる。竹田氏は16日、弁護士を通じて「コメントを差し控える」とした。
竹田氏は2001年10月にJOC会長に就任。14年1月に東京五輪・パラ大会の組織委が発足すると理事になり、同年3月からは副会長を務めた。
高橋元理事は同年6月に理事に選ばれた。特捜部は高橋元理事がスポンサー企業を募る職務に従事していたとみており、竹田氏から職務などの確認を求めたとみられる。特捜部は、組織委会長だった森喜朗元首相(85)からも参考人として任意聴取していた。
一連の事件で特捜部は今月7日、竹田氏が社外取締役を務める駐車場サービス「パーク24」を関係先として家宅捜索している。
竹田氏は五輪招致をめぐって仏当局の捜査対象になり、19年にJOC会長も組織委副会長も退任した。
高橋元理事は紳士服大手「AOKIホールディングス」側から5100万円、出版大手「KADOKAWA」側から約7600万円の賄賂を受け取った受託収賄容疑で逮捕された…