4人に1人「盛りガクチカ」 ウソで内定も コロナ就活の打開策は
東京都の大学4年の男性は昨年の夏ごろ、途方に暮れていた。コロナの影響でサークル活動を十分にできず、留学もあきらめた。就職活動でよく聞かれるのは、学生時代に力を入れてきた、いわゆる「ガクチカ」。一体なにを書き、語ればいいのか――。
唯一、書けそうなのはスーパーでのレジ打ちのアルバイト経験。しかし、ある就職情報サイトで、「アルバイト経験はガクチカとして話す人が多く、印象に残りづらい」といった情報を目にした。頭を抱えた。
サークルには所属していたものの、コロナでほとんど活動はできず、相談できるような先輩はいなかった。頼れるのは同世代の友人くらい。企業にアピールできない悩みを相談した。
友人のガクチカを見せてもらうと、学生団体が主催するイベントで、集客を成功させたというものだった。自分のものより、受けがよさそうだ。実際は自分は一切関わっていない活動だったが、友人に許可を得た上で、そのままコピーペーストした。自身のエントリーシート(ES)に書いたり、面接で話す際に使ったりした。
コロナ禍で「普通の学生生活」を送れなかった学生たちを悩ませている「ガクチカ」。企業の調査で、4人に1人がガクチカに事実と異なる内容を盛り込んだことが分かりました。記事後半では、専門家による就活生や企業に向けてのアドバイスを載せています。
■「『どれだけ盛れるか』とい…