日本海の離島、コスプレアイランド化計画 合宿にレイヤー20人募集
定期船で75分。人口は約180人で、こどもはいない。最近、小さなコンビニができたばかりという日本海の離島で、コスプレイヤーと撮影者を呼び込む1泊2日の合宿が計画されている。島には美しい海岸に巨木の森、潮風にさらされた神社などの撮影スポットが点在する。一方で人通りは少なく、「映える環境の中、周囲に気兼ねなくコスプレに没頭できる」。それが魅力だという。
合宿の舞台は、日本海に浮かぶ山形県唯一の離島・飛島(酒田市)。島を拠点にする若者たちが立ち上げた「合同会社とびしま(合とび)」が、島を「コスプレアイランド」にしようと、10月1~2日に計画している。
1日朝、酒田港に集合し、定期船で島に渡る。タイムスリップしたかのような板張りの小屋が並ぶ漁村など島内各地で撮影を行い、夜はバーベキューや星空観察などで交流を深める予定だ。
イベントを開くきっかけとなったのは、今春にコスプレイヤーの薫狼(かおろ)(本名・小林奈生)さんが、合とびに入社したことだ。同僚らとの雑談から「島をコスプレアイランドに」と発展した。外周10・2キロの島には、海や森などの自然だけでなく、港や発電所などの人工物もあり、それらを背景に写し込んだ撮影もできる。
募集はレイヤー(コスプレイヤー)20人、カメコ(カメラ小僧=撮影者)が5人。参加費は定期船往復・宿泊(夕・朝食)込みで税別2万円。申し込みはhttps://forms.gle/KRU4KdfcHo5Sg1Ku5からで、締め切りは19日。
応募が定員を超えた場合は選考になる。問い合わせは「合とび」(0234・96・3800、tobi-shima.com)。
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飛島は、江戸中期から明治にかけて大阪と北海道を日本海回りで商品を売り買いしながら結んだ商船群「北前船」の潮待ち港などとしても歴史に登場する。縄文時代の遺跡も複数あり、太古から人が住んでいた場所なのは確かだ。
現在、酒田港を結ぶ定期船は夏場を除き、1日1往復。高齢化率は8割を超え、平均年齢は70歳。島を維持するには、観光客などの「交流人口」の拡大が必要だ。島始まって以来初とみられる今回の「コスプレアイランド」には、島への来訪者を増やすだけでなく、「何か面白いことをやっている連中がいる島だ」と多くの人に関心を持ってもらうことも狙いとなっている…
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