触って対局「囲碁の時間」3年ぶり復活 特製盤面使い盲学校の生徒ら

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足立朋子
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 神奈川県立平塚盲学校の「囲碁の時間」が3年ぶりに復活した。碁盤の線が触って分かる特製碁盤を使い、ボランティアと生徒たちが対局を楽しんできたが、コロナ禍で途絶えていた。再開にプロ棋士らも駆けつけ、生徒たちに笑顔があふれた。

 同校で囲碁指導が始まったのは2015年の文化祭がきっかけ。同市にあった囲碁界の名門「木谷道場」を主宰した故木谷実九段の三男、正道さん(74)が、アマ四段の実力を持つ全盲の棋士、柿島光晴さん(44)=東京都町田市=と共に特製碁盤「アイゴ」の体験会を開いたことだった。

 アイゴは、碁盤の線が立体的に盛り上がり、碁石を交点にはめ込んで固定できるようになっている。1980年代に視覚障害者のために開発されたものに、柿島さんらが改良を加え、2013年に量産化した。

 正道さんは囲碁の会合で柿島さんと出会い、「頭の中で次の手を何通りも読んでいくことができる」とその囲碁センスに脱帽した。そして、「アイゴがあれば、見えないことがハンデにならないのでは」と盲学校への紹介を思いついた。

プロ棋士も激励に

 文化祭の後、アイゴに興味を…

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