サービス向上に力入れる公立図書館 キーワードは「駅近」

山田暢史
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 埼玉県内の自治体が図書館のサービス向上に力を入れている。キーワードは「駅近」だ。

 新座市は今月、図書サービススポット「ビブリア」=同市栗原5丁目=を開室した。施設に蔵書はないが、予約資料の貸し出し、リクエストカードの受け付け、資料の返却などができる。毎週月曜日と年末年始の休館日を除き、午前10時~午後8時に利用できる。西武池袋線のひばりケ丘駅(東京都西東京市)に近く、通勤や通学時にも使いやすい。

 新座市は隣接する西東京市と図書館の相互利用協定を結んでいたが、新座市が西東京市に払う負担金が高くなり、今年3月末で終了していた。代替施設としてサービススポットを設けた。

 志木市は2021年4月から、市立図書館で借りた本や雑誌、絵本などの資料をコンビニエンスストアで24時間返却できるサービスを始め、今年は対象店舗を増やした。

 市立柳瀬川図書館によると、対象はセブンイレブンの志木駅東口店(同市本町5丁目)、志木愛宕通り店(同市幸町1丁目)、志木上宗岡5丁目店の3店舗。利用者は市立図書館で借りた本などを店のレジで返却できる。搬送業者がほぼ毎日、店から回収して柳瀬川図書館に送り、返却処理をした後、各図書館に届けられる。

 市内に計4カ所ある図書館と図書室のうち、志木駅から最も近いいろは遊学図書館でも歩いて15分ほどかかる。市民らからは「駅の近くに本の返却ができる場所をつくってほしい」との声が寄せられていたという。

 市は志木駅東口店で試験的に導入を開始。1年間の返却数は1万1631冊に達し、予約資料の回転率や返却率が向上するなど、一定の効果がみられたため、市は今年4月から新たに2店を加えた。(山田暢史)

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