皇居内の三の丸尚蔵館、収蔵品管理を宮内庁から文化庁へ移管

多田晃子 神宮桃子

 宮内庁文化庁は23日、皇室から国に寄贈された美術品類などを収蔵する皇居内の三の丸尚蔵館について、来年10月に管理・運営を宮内庁から国立文化財機構へ移管し、収蔵品は文化庁が管理すると発表した。

 宮内庁は移管理由について、文化庁が同機構を所管しており、また国の美術工芸品を無償貸与して美術館などで展示をしている実績に言及。収蔵品の適切な管理や地方展開などを今後行っていくにあたり、「実務をより円滑に進めることができる」と説明した。永岡桂子文部科学相は同日、専門的な知見がある同機構へ移管することで、「これまで以上に充実した展示や、貴重な収蔵品の着実な保存・活用、調査研究の進展が図られる」と述べた。

 従来、同館の入館料は無料だったが、移管後の運営などについては、今後発足する有識者会議の意見を踏まえて検討するという。

 同館は、展示や収蔵のスペース確保などのため、宮内庁が2019年度から新施設の建設工事を開始。移管後の来年秋に新施設の一部が開館予定で、26年に全館開館を予定している。

 新施設は地上3階、地下1階建て。展示面積は従来の約8倍の約1300平方メートルに、収蔵庫は従来の約4倍の約4千平方メートルになる。(多田晃子、神宮桃子)

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