「もう若くない」を吹き飛ばすメイク極意 40代から人生を華やかに

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阿久沢悦子
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 メイクを施し鏡を見せると、泣いてしまうのは一人や二人ではなかった。

 新しいパートナーとダメになりそうな予感を抱えていたシングルマザーがいた。オレンジ色をベースに「太陽」をイメージしたメイクにした。

 「きれいですね」。そう声をかけた。彼女はひとしきり泣いた後、「このままの私で、大丈夫ですよね」とつぶやいた。

 切迫流産と診断され、長い入院生活を送った40代の女性は、出産後も体力が戻らず家にこもりきりだった。幼稚園に通う娘に「他のママみたいにきれいにして」と言われて、来店した。

 内面のかわいらしさがにじみ出るようにふわっと仕上げた。「楽しくやれるような気がしてきました」と涙ぐんだ。

 「みんな、自分にダメ出ししすぎている。中高年女性の心に刺さったトゲを抜きたい」

40~60代向けに開くメイク教室

 平井聡子さん(53)が横浜市都筑区で開くメイク教室「美キャリアラボ」の対象は主に40~60代。メイクが映える美肌を持ち、流行に敏感な若い世代ではない。

 だからこそ、平井さんの腕がものを言う。

 「ご自分のお顔で好きなところは?」。質問しながら骨格を見定め、方針を決める。基本は、ファンデーションを明るめに、チークで血色をよくし、眉はふんわりと柔らかく。

 2017年に教室を開いてから、全国から訪れた約1千人に、「明るく華やかになるメイク術」を教えてきた。

ママ友の嘆きが転機に

 技を磨いたのは20歳前後。高卒でマックスファクターの美容部員となり、新人として、東海地区の地方回りを命じられた。

 時あたかもバブルまっさかり…

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