朝ドラ去った島に新モノレール計画 昔は赤字だったのに「客は来る」
星乃勇介
3年後に「貯金」がほぼ底をつく見通しの人口6万人足らずの自治体で、10億円の建設費を投じて観光用モノレールを造る計画が動き始めている。地方創生の名目で国の交付金が得られたことが計画を後押しした。ほぼ同じ場所には11年半前までリフトがあったが、赤字続き。自治体は「客は来る」とそろばんをはじくが、見込みが外れた場合の負担を懸念する声もある。
モノレールができるのは、三陸南部・宮城県気仙沼市の大島。三陸復興国立公園の「緑の真珠」と呼ばれる自然豊かな島で、広さ約8・5平方キロ。2021年5~10月に放映されたNHKの朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」のロケ地だ。3年前に本土との間に橋が架かるまでは、東北最大の有人離島だった。マリンレジャーが盛んで、海水浴やサーフィン、釣り客が多い。
島には標高235メートルの最高峰「亀山」がそびえ、リアス式海岸を一望できる屈指の景勝地だ。
市によると、亀山中腹の駐車…