近づく自衛隊機には「レーダー照射」も 韓国前政権下で軍内部に指針

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鈴木拓也=ソウル 松山尚幹
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 韓国軍が艦艇に低空で接近する日本の自衛隊機に対し、レーダー照射などの強硬な対応をとる指針を作成していたことがわかった。作成は2018年末に海自の哨戒機に韓国軍の駆逐艦がレーダーを照射したとされる問題が起きた約2カ月後だった。

 韓国国会保守系与党議員で元韓国軍合同参謀本部次長の申源湜(シンウォンシク)氏が18日、朝日新聞の取材に対し、韓国国防省から「事実関係の報告を受けた」と明らかにした。

 申氏によると、指針は2019年2月につくられた。「日(本)哨戒機対応指針」として、公海上で接近してきた自衛隊機に対し、通信などによる2回の警告に応じずに近距離飛行を保った場合は、標的との距離や高度などを測る「追跡レーダー」(火器管制レーダー)を照射して対抗するよう規定したという。

 自衛隊機だけが対象で、ロシア機や中国機に対象を限定した指針はないという。実際に照射するかどうかの判断は現場指揮官に委ねる内容になっており、申氏は「非常に危険だ。日本だけに強硬な措置を講じるのも不適切」とする。韓国国防省は申氏に対し、自衛隊に限定した指針の「破棄を検討している」とも説明したという。

 韓国大手紙の中央日報は18…

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2022年8月18日23時3分 投稿
    【視点】

     興味深い。レーダー照射の方針打ち出しが本当に能登半島沖事件の後だったかも今となっては不明だが、事件後、日本から猛烈な抗議を受けた後も、レーダー照射を方針として紙に残したということなのだから、何をかいわんや。どこかで日本は潜在的な敵国なのか

    …続きを読む