旧統一教会 政治と依存し合う 島薗進さんに聞く
安倍晋三元首相の銃撃事件以降、宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と政治の関わりが注目されている。旧統一教会はどのような活動を行い、政治に関わってきたのか。様々な新宗教を研究してきた日本宗教学会元会長の島薗進・東京大学名誉教授に話を聞いた。
――旧統一教会の宗教団体としての特徴は。
旧統一教会は、天理教、大本、創価学会、立正佼成会といった1970年ごろまでに急成長をした新宗教とは異なる特徴がある。これらはいずれも、この世で幸せになることを肯定的に捉え、地域社会や職場など一般社会のなかで信仰活動をしている。
一方、70年代以降に成長期を迎える旧統一教会は現世否定的な教えをもつ。この世に悪がはびこり、幸せになるのは容易ではないと考える。また、一般社会から距離を置く傾向がある。
――旧統一教会はこれまでどう活動してきましたか。
旧統一教会は54年に韓国でできた。その後、日本でも布教を始めた。日本では60、70年代、若者に共同生活を送らせ、家族と一般社会から切り離した。子どもたちを連れ去られた家族が旧統一教会を批判し、最初に問題になった。
さらに、つぼ、印鑑、数珠を途方もない高値で売る「霊感商法」も展開した。買わないと先祖の因縁で不幸になるなどと言い、80年代以降、深刻な被害が広がった。
80年代の終わりから90年代にかけては、「合同結婚式」が注目された。「祝福」といい、神が認めた相手と結婚し、罪から自由になるという教えだ。韓国人の男性と日本人の女性のカップルが多く、7千組とも言われている。多くの日本人女性が結婚で韓国の農村に行き、奉仕の生活を求められた。
――訴訟にも発展しています。
霊感商法や合同結婚式に関連…