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　扉を開けると、まるで漫画の世界――そんな錯覚を味わえる不思議なカフェが、金沢市内にオープンした。その名も「モノクロCHAYA」。白と黒のみで描かれた店内を撮影した動画は、SNSでも注目を集めている。

　金沢駅から直線距離で約500メートル。古い街並みに、そのカフェはある。店内は白い壁や床の目に沿って、黒の線が描かれている。壁面には江戸後期の浮世絵師、葛飾北斎の「富嶽三十六景」の荒波や、雪が降り積もる冬の兼六園が描かれ、和の雰囲気を醸し出す。

　2年ほど前、オーナーの坂上（さかがみ）喜保（よしやす）さん（35）が、趣味で白のスニーカーを黒で縁取り、モノクロにアレンジをしていた。その作業中にふとひらめいた。

　「これ、お店全体でやったら…