「19人を忘れない」 津久井やまゆり園で追悼式 殺傷事件から6年

伊藤良渓 大宮慎次朗
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 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で利用者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った事件から26日で6年となった。この日、園では追悼式が行われ、遺族や一般の参列者らが献花台の前で手を合わせた。

 追悼式には、遺族を含む62人が参列した。永井清光園長は式辞で「どんなに重い障害のある方でも、一人一人には心が生きている。19人のみなさんが津久井やまゆり園で一生懸命生きていたことを決して忘れない」と話した。新型コロナウイルス感染対策で一般の参列者は式に出席できず、会場の外にある慰霊碑「鎮魂のモニュメント」に献花をした。

 献花台の近くに今春設置された石碑「鎮魂の碑」の前で足を止め、遺族が文案作成に携わった碑文を読む参列者の姿もあった。

 園で30年以上働いていたという近所の女性(80)は昼過ぎに献花に訪れた。担当していた利用者も事件の犠牲になった。職員の名前を「ちゃん」付けで呼んでくれたことをよく覚えている。「家族同様、自分の子どものようだった。すごく楽しくやっていた」と振り返る。「生きる権利はどんな人にもある。みんなで助け合うことが、私たちのつとめです」と話した。

 事件をめぐっては、殺人罪などに問われた元職員の植松聖死刑囚(32)が死刑判決を受け確定したが、今年4月に植松死刑囚側が再審請求した。(伊藤良渓、大宮慎次朗)

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