拡大する写真・図版予定をカレンダーに書き込んで楽しみにしていても、キャンセルせざるを得ないときが

 キャンセル料の支払いに不満を持ったり、当たり前だと感じたり、人によって考え方は異なります。現在のルールにはどんな問題があり、どういった議論をすべきなのか。消費者問題についてよく知る専門家に話を聞き、記者も考えました。

USJ入場チケットのキャンセル不可 大阪地裁は有効と判断

 キャンセルを巡っては様々な消費者トラブルが起きている。最近では、テーマパークのユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の入場チケットが購入後にキャンセルできないことに対しての訴訟があり、注目を浴びた。担当した弁護士に現行のルールと、その見直しに向けた提案を聞いた。

転売ヤーの抑止、消費者の犠牲で守るのは筋違い

 USJの入場チケットには、購入後にキャンセルができないとする条項がある。消費者団体の「消費者支援機構関西」は、この条項は消費者契約法に基づいて無効だと、規約の差し止めを求めて提訴した。大阪地裁は有効と判断したが、大阪高裁での裁判が続いている。

 USJのキャンセルを不可とする条項は、チケットを買い占めて高額で売る転売防止対策の一環だったが、消費者支援機構関西の松尾善紀弁護士は「転売ヤー(転売屋)がはびこることの弊害を消費者の犠牲によって守るというのは筋が違うのでは」と疑問視する。

 キャンセル料を巡っては他にも…

この記事は有料記事です。残り2446文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料記事です。残り2446文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料記事です。残り2446文字有料会員になると続きをお読みいただけます。