JR只見線の会津柳津駅を交流施設に 町が譲り受け、赤べこの工房も

斎藤徹
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 福島県柳津町は、町内にあるJR会津柳津駅舎について、JR東日本から譲り受けたうえで、情報発信交流施設として整備し直すことを決めた。10月には同駅がある只見線の全線再開も控えており、地域振興の拠点として活用していく。

 同町とJR東日本仙台支社が、会津柳津駅舎利用に関する基本協定を6月13日に結んだ。JR東が所有する同駅舎を町に無償譲渡したうえで、地域振興に向け町が有効活用する。JR東によると、駅舎の利活用を目的として自治体に駅舎を譲渡するのは、県内では柳津町が初めてという。

 町の計画では、駅舎内に福島を代表する民芸品・赤べこの工房を設置する。柳津は赤べこ発祥の地とされるが、町内にはいま赤べこを制作する工房がない。新設する工房は、観光客らが制作工程を見学したり、買い物や絵付け体験をしたりできるようにする。このほか、越後三山只見国定公園や只見線沿線の観光情報を集めた観光案内所や、観光客と地元住民が交流できるスペースもつくる。

 会津柳津駅は1927年に建てられ、広さ約180平方メートルの無人駅。2011年7月の新潟・福島豪雨災害で一部が不通になっている只見線の駅の一つだ。

 只見線は10月1日に、11年ぶりに全線再開する。町の担当者は「町だけでなく只見線沿線地域全体の情報発信拠点として有効活用していきたい」と話す。JR東側も「駅舎が、町や只見線の活性化に活用されればうれしい」としている。(斎藤徹)

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