米FRB、異例の0.75%利上げ決定 強攻策にNY市場の反応は

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ワシントン=榊原謙
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 米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、1994年11月以来、約27年半ぶりとなる0・75%幅の利上げを決めた。通常の3倍にあたる異例の大幅な利上げとなる。FRBは5月に0・5%幅の利上げを決めたばかりだが、記録的な物価高(インフレ)は再び加速しており、金融引き締めの強攻策に出ざるをえなくなった。

 14~15日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)で決めた。政策金利の誘導目標は1・5~1・75%となる。利上げは3会合連続。記者会見したFRBのパウエル議長は、インフレの加速を踏まえ「(0・75%幅の利上げ決定を)次回の会合まであと6週間待つのか。それは我々がすべきことではない。我々は前進すべきだと決めた」と述べた。

 そのうえで、「次回(7月)の会合でも0・5~0・75%幅の利上げの可能性が最も大きい」と明言した。FRBは同日発表した今後の見通しで、2022年末に政策金利は3・4%まで上昇すると見込んでおり、年内にあと4回あるFOMCでも利上げが検討される方向だ。米経済はなお好調を維持しているものの、急速な金融の引き締めは、景気後退を招きかねないという声が高まっている。

 FRBはインフレの抑え込みへ、今年3月に0・25%幅、5月には00年5月以来22年ぶりとなる0・5%幅の利上げを決めた。その後に発表された4月分の米消費者物価指数(CPI)の伸びは前月から減速したため、市場では6月は0・5%幅の利上げを継続するとの見方が本線だった。

 ところが、今月10日に公表…

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