保育園の不適切保育、3歳の娘はPTSDになった 母がいま望むこと
久永隆一
3年前、ある女の子がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症しました。保育園で受けた「不適切保育」が原因でした。国を挙げて保育園を増やすなか、大切なものを置き去りにしてこなかったでしょうか。こども家庭庁が2023年にできることが決まり、「いま一度、見つめ直してほしいことがある」と女の子の母親は訴えます。
ハローキティのシールを貼った日は「ままのたんじょうび」。女の子は手帳に、これから先の楽しいことを書き込むのが日課になっている。これはPTSDを治すための方法の一つ。治療を受けるようになったのは、3年前の出来事がきっかけだった。
「もう行かない」
19年の春。当時3歳の女の子は、家に帰ると泣きじゃくった。保育園の先生にされたことを母親に話し始めた。
待機番号は680番 やっと見つけた園で…
外から鍵のかかるトイレに閉じ込められたこと。電気も消され真っ暗闇の中、1時間30分。ずっとひとりぼっちだったこと。
「行かなくていいよ」。女の子を抱きしめて母親はそう伝えた。
東京都内でやっと見つけた保…