これが襖絵? アクリル、CG、写真……京都で受け継ぐ伝統と革新
向井大輔
「襖(ふすま)絵」と言えば、伊藤若冲(じゃくちゅう)、円山応挙、狩野派の絵師たちが、寺などの襖に描いた風景画や花鳥画が思い浮かぶ。でも、襖絵は決して過去のアートではないらしい。近年、現代の芸術家たちもこぞって制作するようになり、新たな伝統を生み出しているようだ。伝統と革新が凝縮されている。
まず訪ねたのが、京都市東山区にある青蓮院(しょうれんいん)門跡。妙法院、三千院とともに天台宗三門跡の一つで、門主の座は皇族か摂関家の子弟によって受け継がれてきた。
華頂殿に足を踏み入れると、そこには3室60面にわたって、襖の下半分に蓮(はす)の葉や花が描かれていた。座ってみると、蓮池に身を浮かべたような心地に。
寺によると、1室ごとに「青…
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