3500万円を阿武町へ返還、代行業者が入金 4630万円誤入金
山口県阿武町から誤入金された4630万円のうち400万円を別の口座に振り替えたとして、住民の無職田口翔容疑者(24)が電子計算機使用詐欺の疑いで山口県警に逮捕された事件で、田口容疑者の口座から出金があった決済代行業者のうち1社から、町に約3500万円の入金があったことが23日、町関係者への取材で分かった。
町関係者によると、誤入金の総額の約8割にあたる約3500万円が振り替えられていた代行業者から20日、全額が町の口座に振り込まれたという。町は23日、「公金の一部回収報道について、係争中の事件であり答えは控える」とのコメントを出した。24日午前に会見を開く予定だ。
田口容疑者の代理人弁護士によると、誤入金があった4月8日から18日にかけ、田口容疑者の口座から海外のネットカジノと取引があるとみられる国内3社の決済代行業者への振り替えなどが続き、ほぼ全額が出金された。田口容疑者は「すべて海外のネットカジノで使った」と説明したという。
町はこれまで、田口容疑者が3社に振り替えた口座がある2銀行を特定し、4月下旬に各口座の仮差し押さえをしたが、その時点で口座に金が残っていたかは不明という。
田口容疑者の弁護士は、町が全額返還などを求め提訴したことを受けて、田口容疑者の意思に基づいて返還に応じる手続きを取る一方、「手元に財産的価値のあるものはない」と説明していた。23日の取材に「(代行業者からの入金を)確認していない。こちらからの働き掛けではない」と話した…
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