珍しい野鳥、すぐSNS投稿はダメ ほどよい距離感への取り組み

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佐々木凌

 5月10~16日は愛鳥週間(バードウィーク)。繁殖期を迎える野鳥も多く、街中でもヒナの姿を見かける時期だ。だが近年は、野鳥との距離感をめぐる課題も浮き彫りに……。

 珍しい渡り鳥などの画像や動画、情報は、鳥がいなくなってから公開しましょう――。日本野鳥の会が4月、初心者向けの野鳥観察・撮影のガイドラインを初めて策定した。背景にあるのは、SNSの普及をきっかけにしたトラブルが増えていることだ。

 珍しい野鳥の写真がSNSなどに掲載され、大勢の人が押しかけると、野鳥にストレスがかかってしまう。また、路上駐車をしたり、立ち入り禁止の場所や私有地に入ったりする人もいて、「何とかしてほしい」と同会に連絡が入ることも珍しくないという。

 コロナ禍で「密」にならない屋外の趣味としてバードウォッチングが注目されていることも、策定につながった。同会の担当者は「初心者の中には、知らずにマナー違反をしてしまう人もいる」と話す。

 ガイドラインではSNS投稿の注意として、場所の情報は都道府県程度に抑え、画像からはGPS情報を外す▽人が集まって繁殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、営巣中の写真や映像は公開しないといったことを盛り込んだ。

 そのほか、鳴き声を流して野鳥を誘い入れるのはストレスになるのでやめる▽野鳥は光になれていないため、撮影にフラッシュやストロボは使用しないなどの注意も記された。

 担当者は「少し厳しいことも…

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この記事を書いた人
佐々木凌
西部報道センター
専門・関心分野
災害・防災、宇宙、原発・エネルギー、環境