母の最期の姿を知りたい 奪われた仲良し「長政レディース」の笑顔

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友永翔大 西村奈緒美
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 気さくで思いやりがあった、女手一つで育ててくれた――。パート清掃員ら6人が亡くなった米菓メーカー三幸製菓(本社・新潟市)の工場火災から11日で3カ月。かけがえのない存在を失った遺族は、癒えることのない悲しみに向き合っている。

 長政レディース。清掃のパートの人たちは社員ら同僚からこう呼ばれる。現場の工場に自宅が近い中高年の女性が多く、新潟県村上市内のその地区の名称にちなんだものだという。

 亡くなった4人は、せんべいやあられを製造する機械を分解して洗浄する仕事を担っていた。その日の製造ラインの稼働が終わらないと取りかかれないため、始業はもっぱら夜も深まった午後9時半前後。夜明けまでかかることも少なくない過酷な環境だった。それでも、同じ地元同士のつながりもあって仲が良く、楽しそうに働いていたという。

出勤前に囲んでいた食卓

 あの日。そんな日常が一変した。

 18年にわたり勤めた伊藤美…

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