議員特権?問われるJRパス 「不正、やろうと思えば簡単」の指摘も
現職の国会議員になりすまし、新幹線に乗り込んだ元参院議員が手にしていたのは、期限切れの「JRパス」だった。グリーン車を含めて、JR全線に無料で乗車でき、「議員特権」とも呼ばれてきたJRパス。事件を受けて、そのあり方を問う声も出ている。
きっかけは、愛知県警に詐欺容疑で逮捕された元衆・参院議員の山下八洲夫容疑者(79)=岐阜県中津川市=による事件だ。
元参院議員が現職議員になりすまし
捜査関係者らによると、山下容疑者は4月27日、東京駅で参院議員時代に使っていた「JRパス」を見せ、東海地方選出の自民党の参院議員になりすまして「国会議員指定席・寝台申込書」を偽造。東京―名古屋駅間の東海道新幹線の特急券とグリーン券(往復分など)をだまし取った疑いがある。山下容疑者は、容疑を認めているという。
「そもそもグリーン券は議員特権としか思えない」「これを機に廃止すべきだ」。事件後、SNS上では制度への批判も集中した。
「特権と言われるなら、実費精算でも良いが……」
愛知県の立憲民主党の衆院議員は声を落とす。地元と東京を週に何度も往復するといい、「地元と国会をつなぐのが議員の役割。交通手段は確保しないといけない」と制度の必要性を強調する。
「同じ議員として情けない」とは自民党の中堅衆院議員。ICカードへの切り替えなど利用法の厳格化に一定の理解を示すが、「急な会合やお通夜があったときに戻れなくなる」として、利用回数の制限などには否定的な考えだ。
「ちらっと見せるだけで…」
一方、元ユーザーからチェッ…
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- 【視点】
全国各地から選ばれる国会議員は、どんなに遠い地域の選出であろうと不利益が出ないように、政治活動に使う交通費や東京都内で滞在するための割安な議員宿舎といった優遇策が用意されています。今回の事例は現職国会議員になりすましてパスを使うという論外な
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