旭川の中学生死亡、「加害者C男」はデマ 投稿者の情報開示命じる

新屋絵理
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 北海道旭川市で2021年に女子中学生が凍死体で見つかった問題で、女子中学生をいじめた「加害者」とのデマをネット上で流されたとして、同市の男子高校生(17)が投稿者情報の開示を求めた訴訟の判決が25日、広島地裁であった。財賀理行裁判官は「事件に関与した証拠はなく名誉毀損(きそん)にあたる」として、広島市プロバイダー会社に情報の開示を命じた。

 この問題では同年、週刊誌がデジタル版記事でいじめを報じ、加害者を「A子」「B男」などと匿名で記した。男子高校生は、身に覚えがないのにネット上で加害者の一人「C男」とされ、誹謗(ひぼう)中傷された。

 開示の対象になった投稿者は、男子高校生とみられる顔写真や実名を載せて「クロです」などと書き込んだツイートを引用し、「拡散希望」と付け加えて投稿した。判決は「加害者だとの前提で名前などを広めてほしいと述べており、名誉権の侵害だ」と指摘。男子高校生が損害賠償請求などをするために、投稿者情報の開示が必要と判断した。(新屋絵理)

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