180人の島に住み着いたコスプレイヤー 刀剣乱舞で巻き起こす風

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鵜沼照都

 日本海に浮かぶ離島・飛島(山形県酒田市)。180人に満たない島民の8割超が高齢者という過疎の島だ。子どもはいない。コンビニもない。この春、一人の女性が模擬刀を持ち込んで住み着いた。おそらくは島始まって以来初となる企画が動き出した。

 酒田港から北西に約40キロ。片道75分の定期船は夏場を除けば1日1往復で、主に漁業と観光業で暮らす、山形唯一の有人離島だ。

 今春、島内にある沢口旅館でスタッフとして働き出した小林奈生さん(23)。同僚たちとの雑談で見せた写真が発端となった。

 粉雪が舞う中、白いフードをかぶった女性が日本刀をさやから引き抜き、刀身を光らせている。安土桃山時代の刀工・堀川国広が打った「山姥(やまんば)切(ぎり)国広(くにひろ)」だという。刀剣を擬人化した人気ゲーム「刀剣乱舞」のキャラクターだ。

 そのコスプレイヤーの正体こ…

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