世界のカネ渦巻く欧州サッカー なぜあの国、あの企業がスポンサー?

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稲垣康介 渡辺淳基 ニューヨーク=中井大助
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 欧州のサッカー界は世界中の一流選手を集め、最高レベルのプレーでファンを魅了する。だが、スター選手の獲得を可能にする資金源をめぐっては政治的な背景も指摘されてきた。ロシアのウクライナ侵攻を機に、その是非が改めて問われている。

 いながき・こうすけ 1968年生まれ。2度の欧州駐在を経て編集委員(スポーツ担当)。ツイッターアカウントは@Inagaki7K

 イングランドプレミアリーグの人気チーム、チェルシーは現在、売却交渉が大詰めを迎えている。BBCによると、最終選考に残ったのは4グループ(1グループは辞退)。落札額は25億ポンド(約4100億円)前後が想定され、スポーツチームとしては競技を問わず、世界最高額になる見通しだ。

 売却は、わずか1カ月半ほど前に決まった。ロシア人オーナー、ロマン・アブラモビッチ氏が3月2日、「売却がクラブとファン、職員とともに、スポンサーとパートナーにとって最も有益だと判断した」と声明を出したことがきっかけだった。

 アブラモビッチ氏はロシアの…

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この記事を書いた人
稲垣康介
編集委員
専門・関心分野
スポーツ 国際情勢から映る日本
中井大助
アメリカ総局長
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アメリカの社会、政治、文化