偏差値40からの難関大合格 勉強よりお金が大変、バイト漬けの矛盾

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久永隆一
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 虐待、貧困、性被害……。大人がつくった支援制度からこぼれ落ち、困難に直面している子どもたちがいます。今の国会では、「こども家庭庁」の設置法案などの審議が始まり、子ども政策の転換点を迎えます。今後、子どもたちに救いの手が届くのでしょうか。リアルな声とともに伝えます。

若者の実態と合っていない支援制度

 「大変だったのは勉強より、お金だった」

 偏差値40・6から大学受験に挑み、今春、東京都内の難関私立大学に現役合格した女性(18)は話す。

 進学に向けて、高校1年生から居酒屋でバイトをしながら200万円近くを貯金してきたという。返済のいらない国の奨学金も用意されているにもかかわらず、なぜそんなに働かなければならなかったのか。

 女性は高校1年の夏、ぼんや…

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この記事を書いた人
久永隆一
さいたま総局次長
専門・関心分野
社会保障、教育、こども若者、貧困、人口減少