「市民が、なぜ拷問され死んだのか」 ウクライナでの残虐行為に衝撃

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藤原学思=ニューヨーク 丹内敦子
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 ウクライナに侵攻したロシア軍による民間人への残虐行為が世界に衝撃を与えている。無抵抗の市民の殺害や女性への性的暴行も報告されており、ロシア政府の責任は重大だ。プーチン大統領戦争犯罪に問われる可能性も指摘されている。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は3日に公開したビデオ演説で、「すべてのロシア兵の母親にみてほしい」と呼びかけ、首都キーウ(キエフ)近郊の町で見つかった遺体の様子を描写した。

 「平和な都市の普通の市民が、なぜ拷問されて死んだのか。なぜ女性がイヤリングを耳から引きはがされ、絞め殺されたのか。どうしたら子どもたちの前で女性に性的暴行を加え、殺害できるのか。なぜ戦車で人々をつぶしたのか」

 ゼレンスキー氏は、ロシア軍の行為についての捜査を国際社会と進める機関を速やかに設立する考えを示し、「こうした罪を犯した者は見つけられ、罰せられるだろう」と述べた。

殺害・性的暴行・財産略奪…国際人権団体が報告書

 国際人権団体「ヒューマン・…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年4月6日9時34分 投稿
    【視点】

    これほどまでに凄惨で残酷なことが現実で起きていることについて、日々メディアで伝えられる報道に胸が苦しくてたまらない。先日、日本産業カウンセラー協会の末富美貴さんにお話を伺ったのだが、新年度が始まるにあたり、今年はコロナ禍に加え、ウクライナ侵

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2022年4月5日8時19分 投稿
    【視点】

    暗澹とするというほかありません。戦争の持つ最も醜い側面にこの記事で接し、何とか止められないのかと。一方で、戦時中の民間人への残虐行為は、ジェノサイドのように組織的で大規模ものでなければ、実行者を含め事実を認定することに非常な困難を伴い、だか

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