「見渡す限り遺体が散乱」 キーウ近郊の街、多くの民間人が犠牲に

有料記事ウクライナ情勢

ワシントン=高野遼 合田禄
[PR]

 ウクライナ国防省のハンナ・マリャル次官は2日、首都キーウ(キエフ)の州全体が「占領者から解放された」と発表した。ロシア軍が撤退した近郊の町に入った欧米メディアの記者からは、多くの民間人が犠牲となった悲惨な状況が明らかにされつつある。

 キーウ郊外のブチャに取材に入ったAFP通信の記者は、「静かな並木道には、見渡す限り遺体が散乱していた」と伝えた。通りでは少なくとも20人の遺体が見つかり、全員が民間人の服装をしていたという。配信された現場写真には、両手を白い布で後ろに縛られていたり、自転車に乗ったまま倒れていたりする遺体が写されていた。

 建物は砲弾によって穴が開き、通りには潰れた車が散乱。スーパーマーケットやカフェ、教会や住宅などが軒並み焼けたり破壊されたりしていて、遺体は駅の外や道ばたにも無造作に置かれていたという。

 地元の市長はAFP通信の取…

この記事は有料記事です。残り899文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    石合力
    (朝日新聞編集委員=国際関係、外交)
    2022年4月4日16時25分 投稿
    【解説】

    キーフ(キエフ)での虐殺と聞いて思い起こすのは、同市内にあるバビ・ヤール峡谷です。2018年にウクライナを訪れた際、テレビ塔のそばで、現在は公園になっている同峡谷にも足を運びました。芝生に覆われた起伏の激しい小山やくぼみがあちこちに残ってお

    …続きを読む
ウクライナ情勢 最新ニュース

ウクライナ情勢 最新ニュース

ロシアのウクライナ侵攻に関する最新のニュース、国際社会の動向、経済への影響などを、わかりやすくお伝えします。[もっと見る]