あの妊婦は「役者」ではない 国連安保理、ウクライナ大使は訴えた

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ニューヨーク=藤原学思
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 根拠のない主張が、国際の平和と安全を担う議場に響く。それに対し、「プロパガンダだ」と非難する声が飛ぶ――。

 11日昼、米ニューヨークの国連本部国連安全保障理事会で、ウクライナ危機をめぐる緊急会合が開かれた。その開催を要請したのは、ウクライナへの侵攻を続けるロシアだった。

 「ロシアは11日の安保理会合を要請した。ウクライナ国内における、米国の生物兵器に関する活動について話し合うためだ」

 10日夕、ロシア国連代表部のポリャンスキー次席大使が、ツイッターにそう投稿した。約2時間後には在日ロシア大使館もポリャンスキー氏の投稿を引用し、日本語で、安保理の開催要請についてつぶやいた。

 安保理会合は、要請すれば開催が約束されるわけではない。投票手続きをして理事国15カ国のうち7カ国以上が反対すれば、会合は開かれない。ただ、欧米の理事国は「ロシアの目的を世界に明らかにし、そのウソを暴く」(米国)ことを狙い、開催に反対しないことを決めた。

 そして、会合当日の11日。ウクライナ危機に関する安保理会合は1月31日以降、これで10回目となった。フランスのドリビエール大使が会合前、この日の意義を語る。

 「ロシアがまたしても、偽情報、情報操作フェイクニュースを戦略として使っている。ただ、会合は事実を確立し、真実を語る場になるだろう」

戦争犯罪になる可能性がある」

 会合では冒頭、2人の国連幹…

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