日韓、新たな火だねの佐渡金山 外相会合でも対立 見えぬ関係改善
林芳正外相と韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外相が12日(日本時間13日)、訪問先の米ハワイで外相会談を行った。対面による会談は昨年9月以来となる。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応では「日韓の協力が重要」と確認したものの、元徴用工をめぐる問題などで主張は平行線のまま。佐渡金山遺跡(新潟県)の世界文化遺産登録をめぐる問題が日韓の新たな「火だね」となっており、関係改善の糸口は見えないままだ。
12日午後、日米韓の3人の外相による記者会見が終わった後、鄭氏は、林氏の背中にポンと手を置いて話しかけた。もう1日ハワイに滞在する鄭氏を、林氏も笑顔でねぎらった。
日米韓では北朝鮮の問題で協調の姿勢を演出した。共同会見で鄭氏は「日韓関係について韓国政府の立場は明確ですので繰り返すつもりはない」とし、「私たちの関係と北朝鮮問題への対応とは全く関係がない」と語った。
日本外務省の関係者も「韓国…
- 【解説】
米国の北朝鮮対応には手詰まり感が漂う。バイデン米政権の「本気度」が必ずしも高くないのは見ての通りだ。しかし、仮に優先順位を上げたとしても、ミサイルを相次いで発射する北朝鮮に対し、米国が今とれる行動は限られている。 ただでさえ厳しい状況
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