高級バイク、2軍、ビッグボス新庄監督は「現役時代より楽しい」

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畑中謙一郎
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 球春到来――。プロ野球は1日、12球団が各地で一斉に春季キャンプをスタートさせた。就任以来話題の新庄剛志監督(50)率いる北海道日本ハムファイターズ沖縄県北部で始動。「プロ野球を変える」と宣言した新人監督の一挙手一投足に注目が集まる。今季のプロ野球界最大の“新戦力”と言ってよさそうだ。

 同日朝、ユニホーム姿の新庄監督は白の高級三輪オートバイで球場に乗りつけた。「これ、のどにいいんで」と袋いっぱいの薬用のどあめをカメラマンに手渡した。

 始動場所に選んだのは、名護市の1軍施設ではなく、車で40分ほどの国頭(くにがみ)村にある2軍施設。オフに9キロのダイエットに成功した清宮幸太郎選手(22)ら、1軍定着を目指す若手が必死にアピールしているからだ。

 「大体、どの監督もみんな『横一線』と言うけど、僕の場合は本当にそう思っている」「現役時代よりも、監督の方が楽しい。どんなキャンプにするのか、頭の中で描いている。スリリングだ」。チーム再建の重責を楽しんでいるかのようだ。

 球団の地元・札幌のテレビ局のほか在京キー局、ラジオ局の記者も駆けつけ、「ビッグボス」を追った。新聞、雑誌、ネット媒体も含めると、報道陣の数は午前中だけで107人。コロナ禍で取材の人数制限をかけたにもかかわらずの盛況ぶりだ。

 新庄監督は成績、人気ともに低迷する球団の広告塔を自ら買って出た。「バラエティーに出まくる」の宣言通り、年末年始のテレビ番組でその姿を見せない日はなかった。1月末の12球団監督会議では、先輩監督たちを前に「(日本ハム以外の)11球団の球場を満員にするのが僕の目標」とまで言い放った。

 ビッグマウスぶりや派手なパフォーマンスが話題となり、ファンの期待は高まる。だが、監督としてチームを見る目はシビアだ。

 日本ハムはここ3年連続5位…

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この記事を書いた人
畑中謙一郎
北海道報道センター|一次産業、スポーツ、自衛隊など
専門・関心分野
スポーツ全般、食、酒、旅