朝ラッシュ時の減便、混雑と密を招くのか 鉄道会社、わかれた判断
小川崇
朝ラッシュ時の運行本数を減らすべきか、維持すべきか――。コロナ禍で乗客減に直面している首都圏鉄道各社。今春のダイヤ改定が続々と発表されているが、対応はわかれた。どんな事情があるのか。
「新しい働き方がだいぶ定着しているので、もとには戻らない前提で考えている」。JR東日本の深沢祐二社長は昨年10月、定例記者会見で、列車の利用状況についてこう述べた。
今年3月12日に改定する同社のダイヤでは、午前7~8時台の1時間、山手線や京浜東北・根岸線など首都圏の主要16路線で1~4本減る。通勤時間帯(おおむね6~9時台)の3時間では、6%の減少になる。減便の規模は、JR東の発足以来、過去最大になるという。
なかでも、山手線は内回り・外回りともに1時間で2~3本減るため、ツイッター上では「密になるのでは」などと不安視する声もあがった。ただ、同社は待ち時間は数十秒程度延びるだけだとして「過度な混雑にはならないようにしている」と説明する。
利用者の減少「戻らない」
減便に踏み切った主な理由は…