小松原組が中1日で変化したメンタル アイスダンス、勝敗分けたもの
構成・吉永岳央
北京五輪の代表最終選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権のアイスダンスは、小松原美里、尊組(倉敷ク)が合計178・17点で4連覇した。村元哉中、高橋大輔組(倉敷ク)が1・86点差の2位。1枚しかない五輪切符を争う2組の激しい戦いを、全日本を過去4度制し、2006年トリノ五輪で日本勢史上最高タイの15位に入った第一人者、木戸章之さん(46)はどう見たのか――。
木戸章之さんの目
全日本選手権というのは、選手にとってすごく「嫌な」試合なんです。国際大会は、周りの日本人が全部味方。「外」と戦うというイメージで戦いやすい。けど、全日本は身内だった仲間の人たちに評価される感覚を覚えます。
特に上位の選手たちにとっては、まだシーズンの半ばのはずなのに、総まとめのようでもあり、非常に中途半端な緊張感を持ってしまうものです。
そういう意味で、全日本は本当にやりにくい試合。23日のリズムダンス(RD)では、2組にその硬さが出ていたのをすごく感じました。
小松原組と村元・高橋組。勝敗を分けたのは。木戸さんが解説します
優勝した小松原組のRDを見…