「排除したいだけに見えた」武蔵野市条例案否決、心痛める在日外国人

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宮野拓也
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 外国籍の住民にも開かれた住民投票条例案について、東京都武蔵野市議会は21日、反対多数で否決した。条例案は日本での在留期間に条件をつけず、18歳以上で、市の住民基本台帳に3カ月以上登録されていれば投票資格がある内容だった。市内在住の外国人には、どう映ったか。

 武蔵野市に住んで30年以上になるという映画監督の金聖雄(キムソンウン)さん(58)は在日コリアン2世で日本生まれ。市内で子育てもした。今回の住民投票条例案には「外国人にも一票があれば、もっと地域の課題に向き合える」と期待していた。この日の本会議で否決されたことについて、「途中から条例案の内容とは違うところで反対の声が強まり、議論が深まらなかった」と残念がった。

 「仕事に行き詰まれば飲みにも行く。生活していれば、その土地がどうやったらよくなるか考えるのは外国人でも一緒」と話す金さん。自身も共働きで、子どもの中学校で給食がなかったのに困り、市に働きかけたこともあった。「あの時住民投票があればもっとよかった。ようやく、と思っていたんだが」と話す。

 映画監督として、取材のため…

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