「敵基地攻撃能力」、着々整備 岸田首相も「政治宣言」へ

有料記事アナザーノート

編集委員・佐藤武嗣
写真・図版
[PR]

アナザーノート 佐藤武嗣編集委員

 岸田文雄首相は6日の所信表明演説で、「いわゆる敵基地攻撃能力も含め、あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討する」と強調しました。歴代首相のなかで「敵基地攻撃能力」という言葉を所信表明演説で使って、その検討の必要性に踏み込んだのは、初めてではないでしょうか。政府は来年末までに国家安全保障戦略防衛計画の大綱を改定する方針で、「敵基地攻撃能力」保有についての「宣言」を盛り込む決意を示したと言えます。

ニュースレター「アナザーノート」

アナザーノートは、紙面やデジタルでは公開していないオリジナル記事をメールで先行配信する新たなスタイルのニュースレターです。今回は12月12日第68号をWEB版でお届けします。レター未登録の方は文末のリンクから無料登録できます。

「敵基地攻撃能力」の実態は

 「敵基地攻撃」をめぐる本格的な政治論争の火ぶたが切られた格好ですが、実は、既に日本は「敵基地攻撃能力の一部は導入を決定済み」というのが、安全保障専門家や防衛省・自衛隊幹部の一般的な認識です。敵基地攻撃能力保有へ着々と進む「実態」と、「政治宣言」との間にギャップがあるのが、現状です。

 「敵基地攻撃能力」といって…

この記事は有料記事です。残り4314文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら