スロバキアの高官も訪台 「過去にない規模」欧州と台湾がまた接近
中欧スロバキアの経済政務次官が率いる政府や産学関係者が5日、台湾を訪問した。10日まで滞在し、台湾が世界をリードする半導体製造などをはじめとする経済や研究面での協力を話し合う。台湾には11~12月にバルト3国の議員団が訪れたばかりで、欧州の国々との関係強化が目立っている。
台湾外交部(外務省)によると、スロバキアの訪問団は43人。経済や外交、科学技術や投資などを担う各官僚のほか、25の企業の経営者らからなる。外交部は「政府高官の地位や人数では過去にない規模で、大きな意義がある」との声明を出した。
スロバキアはチェコスロバキア時代の1968年に国内の民主化運動「プラハの春」をソ連(当時)軍に弾圧された経験があり、強権体制に対する忌避感が根強い。現在は欧州連合(EU)のほか、北大西洋条約機構(NATO)に加盟する。
国内には英独仏などの自動車産業が集積し、台湾とは近年、経済や科学技術面での協力を強化してきた。今年10月には台湾の呉釗燮(ウーチャオシエ)外交部長(外相)や政府や産業界の関係者の訪問を受け入れた。台湾が新型コロナのワクチン不足に直面した際には、日米などとともに所有するワクチンを提供した…
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- 【解説】
スロバキアが関心を持っているのは台湾との経済協力ではありません。台湾カードを切ることによって米国との関係を強化することが目的です。スロバキアにとって最大の脅威はロシアです。さらに潜在的にはドイツも脅威です。ロシアとドイツの脅威から国家の安
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