水回り修理頼んだら「30万円」 増える高額請求トラブル、防ぐには

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井岡諒
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 水回りの修理工事を頼んだら、業者から高額な代金を請求される。そんなトラブルが兵庫県内で増えている。不要な工事を紛れ込ませて代金を上乗せするなど手口が巧妙なものもあり、県警は10月、詐欺容疑で男5人を逮捕した。消費生活センターも注意を呼びかける。

 「排水口 詰まり 加古川市

 加古川市の50代男性は昨年6月、台所の詰まりを直してもらうため、ネットで検索した。

 検索結果のトップに出てきた業者の電話番号をメモし、妻に連絡を頼んだ。数日後に妻が電話すると、まもなく業者はやってきた。男性は仕事で不在だった。

 「床下の排水管にひび割れがあるので交換する」

 業者にそう言われ、工事前に示された金額は合計30万円。「税込み33万円のところ、値引きした」とも説明された。詰まりは高圧洗浄機で解消されていた。

 家にいた長男が近くのATM(現金自動出入機)で現金を下ろして支払った。

 男性は帰宅後、領収証を見てあぜんとした。「ゼロが一つ多いんやないか」。交換されたはずの排水管を見ると、粘土のようなもので固められていた。

 市の消費生活センターに相談し、クーリングオフを試みたが業者は一切応じなかったという。

 県警は10月、この工事で現金をだまし取ったとして、水道工事会社「町の水道屋受付センター」(神戸市中央区)社長の男ら5人を詐欺の疑いで逮捕した。

 生活経済課によると、業者が「交換した」と言った排水管を県警が調べたところ、元の排水管に防水パテを塗っただけで、架空工事の疑いがあるという。

 同じく逮捕容疑となった、神戸市の女性が被害に遭ったケースでは、不要な工事を施して代金26万円をだまし取った疑いがある。

 同社をめぐってはこれまでに約110件の料金トラブルの相談が県警に寄せられているという。加古川の被害男性は、この問題に取り組む弁護団と連絡を取り合い、被害の回復を目指している。「泣き寝入りしている人も多いと思う」

業者を選ぶとき、気をつけるポイントは

 水回りの修理をめぐるトラブルは増加傾向にある。

 県消費生活センターによると…

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