「水を差さないで」日本医師会長 水際対策緩和で感染再拡大に懸念

村井隼人
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 日本医師会の中川俊男会長は4日の記者会見で、政府が新型コロナウイルス対策としての入国制限を緩和する方向で検討していることについて、「水際対策は慎重にやるべきだ」と述べ、感染の再拡大につながらないよう、政府に慎重な対応を求めた。

 中川氏は「日本で感染の収束に向かったウイルスと、諸外国で拡大しているウイルスが同じものなのか」と話し、海外からのウイルス流入で再拡大することへの懸念を示した。そのうえで「これだけ全国の感染者数が減っている。(緩和によって)水を差すことがないようにしていただきたい」と釘を刺した。

 政府はビジネス関係者の待機期間について、ワクチン接種を条件に現在の10日間から3日間に短縮することを検討中。これまで原則認めていなかった留学生や技能実習生の新規入国も認める方向で調整している。

 また、政府が先月公表した新型コロナ対策の全体像の骨格について中川氏は、「(コロナ対応を優先させるために)通常医療の制限が前面に出過ぎている表現」だと指摘し、制限が最終手段であると国と確認し合ったことなどを説明した。

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