夜なのに、なぜモーニング? 閣僚の服装、西洋のドレスコードでは…

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編集委員・後藤洋平

 自民党の岸田文雄総裁が4日、首相に指名され、新内閣が発足した。組閣の日の夜には、首相官邸の赤い大階段で閣僚たちがそろって記念撮影するのがお決まりだ。男性閣僚はモーニングコートを着用する。しかし実は、モーニングは欧米のドレスコードでは「昼の最上級正装」。一般的に夜には着ない。日本の閣僚はなぜ、夜なのにモーニングを身につけるのだろうか。

 ファッションの取材をしていると、ドレスコードに敏感になる。

 ミラノやパリでのファッションウィークなどでは、取材で訪れるパーティーの案内状に「ブラックタイ(タキシード)」との指定が記載されていることもあるからだ。

 「もう一つ、気になるのはネクタイですね」

 それだけに、新内閣発足時の閣僚たちのモーニング姿には違和感を覚えていた。ドレスコードにならえば、夜の最上級正装として燕尾(えんび)服が存在するにもかかわらず、なぜモーニングなのだろうか。

 東京都港区のレンタル服ノー…

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    パトリック・ハーラン
    (お笑い芸人・タレント)
    2021年10月5日14時16分 投稿
    【視点】

    モーニングは6時以降に着てはいけない。確かにイギリス由来の英米作法ではそういう決まりになっている。  が、裁判官がふわふわのかつらを被り、「紳士」が傘を持ち歩くのに雨の時は「濡れるから」と傘を開かない、北部ではノーパンでスカート姿が男

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    奥山晶二郎
    (サムライトCCO=メディア)
    2021年10月5日18時10分 投稿
    【視点】

    ファッションが専門の後藤洋平編集委員の記事。 普段担当していない分野のビッグイベントに合わせて書く記事には、その記者本来の問題意識が色濃く出ます。 何より準備をする過程で、記者として、あるいは媒体としての強みを考え抜いて動くので

    …続きを読む