夜なのに、なぜモーニング? 閣僚の服装、西洋のドレスコードでは…
編集委員・後藤洋平
自民党の岸田文雄総裁が4日、首相に指名され、新内閣が発足した。組閣の日の夜には、首相官邸の赤い大階段で閣僚たちがそろって記念撮影するのがお決まりだ。男性閣僚はモーニングコートを着用する。しかし実は、モーニングは欧米のドレスコードでは「昼の最上級正装」。一般的に夜には着ない。日本の閣僚はなぜ、夜なのにモーニングを身につけるのだろうか。
ファッションの取材をしていると、ドレスコードに敏感になる。
ミラノやパリでのファッションウィークなどでは、取材で訪れるパーティーの案内状に「ブラックタイ(タキシード)」との指定が記載されていることもあるからだ。
「もう一つ、気になるのはネクタイですね」
それだけに、新内閣発足時の閣僚たちのモーニング姿には違和感を覚えていた。ドレスコードにならえば、夜の最上級正装として燕尾(えんび)服が存在するにもかかわらず、なぜモーニングなのだろうか。
東京都港区のレンタル服ノー…