世界最大級の湿地帯、水不足で火災も ブラジル「大気循環に異常」
ブラジル中西部に広がる世界最大級の湿地帯「パンタナル」が水不足になり、この3年ほどは火災が各地で起きている。現在は降水量が少ない乾期だが、昨年11月から今年3月までの雨期も雨が少なく、川や湿地の水が極端に減った。生態系への影響も懸念されている。下流域のパラグアイやアルゼンチンにも影響が及ぶ。
「ここに来て30年。こんなに水がない乾期は初めてだ」。ブラジル中西部マットグロッソ州ポコネで今年8月、牧場を営むバウミル・ダシウバさん(55)は言った。前夜、牧草地に火災が広がり、500頭の牛を避難させたという。
パンタナルには1千種を超える動物や多様な植物が生息し、一部はユネスコの世界自然遺産に指定されている。アマゾン熱帯雨林と並ぶ、ブラジルの誇る自然の宝庫だ。だが、3年前から降雨量や流れ込む川の水が減り、乾期の湿度が20%を下回る日が続く。
3日発行のGLOBE10月号で、世界各地で悲鳴を上げる自然の姿と生態系への影響を特集しています。
パンタナルでは乾期に牧草地に火を放ち、下草を焼き払ってきた。雨期に新しい草を生やすためだ。以前は樹木や土地に水分が豊富で、川や湿地にも水が残っており簡単に燃え広がらなかった。だが、今や乾燥で火が簡単に燃え広がる。地元自治体などは下草焼きをしないよう呼びかけているが、一部で続けている人もいるという。通行人が捨てるたばこなど火の不始末も出火の原因になっている。
水不足が原因でワニなど水に暮らす生物が死んだり、ジャガーなど陸の生物が焼け死んだりしている。乾燥が長期化すれば、生態系が回復不可能な状態になる恐れも指摘されている。
気候変動や周辺地域の農業開…
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら