日本経済は沈みゆくタイタニック?再生の鍵は DeNA南場智子会長
新陳代謝が進みにくい日本企業、その集合体でもある日本の経済は、まるで沈みゆくタイタニック号ではないか。DeNAを創業し、大企業も多く加盟する経団連の女性初の副会長に就いた南場智子会長は、そんな危機感を強く抱く。「挑戦する人を応援する人でありたい」と言い続けてきた思い、「タイタニック号」再生のヒントを聞いた。
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南場智子さんは、10月17~21日にオンラインで開催される朝日地球会議に登壇します。参加費は無料。事前登録が必要です。
感じる責任、起業家が育つ日本へ
「イノベーション」「DX」のかけ声は盛んです。なのに、世界で起きている企業の新陳代謝が、日本にはまだほとんどありません。世界の時価総額トップ企業の顔ぶれで、日本の存在感はこの30年で大きく下がったままです。社会全体に、みずみずしさがなくなっている。人材の流動性が低い「たこつぼ」から脱して、改革を引っぱっていく自由な発想の組織に変われるかが、迫られています。
私自身も責任を感じ、若い起業家を意識して応援しています。商習慣をはじめとするボトルネックを具体的に解消して、スタートアップに挑みやすくしたい。特に次の世代には世界と勝負して、日本経済を引っぱっていくリーダーになってもらいたいからです。
そして年を重ねた人も守りに入らず、経験や知恵を生かして若い人と助け合い、競い合うロールモデルとなっていただきたいと思います。70歳でも起業はできるし、100歳でも青年の人がいる。肩書や年齢ではなく、挑戦者かどうかです。
従来型の生き残りを争う発想…
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